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【スコア】秘儀Ⅵ〈ヘキサグラム〉

【スコア】秘儀Ⅵ〈ヘキサグラム〉

HCES-331
1,760(税込)

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  • 【スコア】秘儀Ⅵ〈ヘキサグラム〉

作曲:西村朗


・内容:スコア(A4サイズ)
・演奏時間:約18分
・発売日:2023年4月28日

編成


Trumpet 1,2
Horn
Trombone
Euphonium
Tuba
 

解説


「秘儀」は私の吹奏楽のための作品シリーズ。曲の内容はそれぞれに一種秘教的で、神話的で、神秘主義的な傾向を帯びている。

 この「秘儀VI〈ヘキサグラム〉」は、日本の誇るヴィルトゥオーゾ・ブラス・アンサンブル、「ブラス・ヘキサゴン」の委嘱によって2020年の夏に作曲したもので、「ブラス・ヘキサゴン」の名にちなんで、〈ヘキサグラム〉を副題としている。〈ヘキサグラム〉は正三角形を天地逆に二つ重ね合わせた形で、「六芒星」とも称され、また日本古来の「籠目」の形にも通じている。この〈ヘキサグラム〉には神聖視されてきた伝統があり、その形には特別な霊力がそなわって、強い魔除けの力が秘められているともいう。

 「秘儀VI」の作曲ではそういう神秘的な霊力のイメージを、ヘキサゴン(六角形)の金管六重奏に重ねてみた。二人のトランペット、ホルン、トロンボーン、ユーフォニアムとチューバという6つの金管楽器のための6曲より成る組曲。作曲中、「6」という数字が終始念頭にあった。

 この組曲は全体として、魔や邪気を払うための一種宗教的なリチュアル(儀式)音楽というような意味を持っている。組曲中の各曲はそれぞれ独立した性格を持っているので、単独に、またはいくつかを組み合わせて演奏されても良い。


 6曲はそれぞれに異なるアンサンブル語法ないしは様式で作曲されており、ヘキサグラムの6つの突起のごとくに六方向へ向けての異言語での祈祷がイメージされている。

〔第1曲〕ファンファーレ

 儀式の開始を告げる前奏曲的ファンファーレ。語法様式は統合的な性格。6つの音で構成されるいくつかの旋法によって作曲され、旋法が移行すると色調が変化する。


〔第2曲〕アンティフォニー

 多重合唱等にみられる交唱語法によっている。コラール的な部分、語りの交差のような部分と独奏どうしの交わりの部分から成っている。


〔第3曲〕ホケット

 ホケットは“しゃっくり奏”“散奏”などと訳される。アジアでは、インドネシアのバリ島の「ケチャ」のような例がある。


〔第4曲〕ヘテロフォニー

 前曲が点の音楽であったのに対しこれは線の音楽。ポルタメントやメリスマを伴った旋律線が纏つきあいながら帯状に進行する。低音域に打楽器的なパルスが現れる部分もある。


〔第5曲〕フガート

 短いながらも、一応二重フーガのような構成を持つポリフォニー音楽。


〔第6曲〕パラフォニー

 和音が平行移動するパラフォニーの様式によるコラール。平行移動は6声部全体、3声部二組、2声部三組で生じる。最後は終わりを告げる強い斉唱。
(西村 朗)

作曲:西村朗


・内容::スコア(A4サイズ)
・演奏時間:約18分
・発売日:2023年4月28日

編成


Trumpet 1,2
Horn
Trombone
Euphonium
Tuba

解説


「秘儀」は私の吹奏楽のための作品シリーズ。曲の内容はそれぞれに一種秘教的で、神話的で、神秘主義的な傾向を帯びている。
 この「秘儀VI〈ヘキサグラム〉」は、日本の誇るヴィルトゥオーゾ・ブラス・アンサンブル、「ブラス・ヘキサゴン」の委嘱によって2020年の夏に作曲したもので、「ブラス・ヘキサゴン」の名にちなんで、〈ヘキサグラム〉を副題としている。〈ヘキサグラム〉は正三角形を天地逆に二つ重ね合わせた形で、「六芒星」とも称され、また日本古来の「籠目」の形にも通じている。この〈ヘキサグラム〉には神聖視されてきた伝統があり、その形には特別な霊力がそなわって、強い魔除けの力が秘められているともいう。
 「秘儀VI」の作曲ではそういう神秘的な霊力のイメージを、ヘキサゴン(六角形)の金管六重奏に重ねてみた。二人のトランペット、ホルン、トロンボーン、ユーフォニアムとチューバという6つの金管楽器のための6曲より成る組曲。作曲中、「6」という数字が終始念頭にあった。
 この組曲は全体として、魔や邪気を払うための一種宗教的なリチュアル(儀式)音楽というような意味を持っている。組曲中の各曲はそれぞれ独立した性格を持っているので、単独に、またはいくつかを組み合わせて演奏されても良い。

 6曲はそれぞれに異なるアンサンブル語法ないしは様式で作曲されており、ヘキサグラムの6つの突起のごとくに六方向へ向けての異言語での祈祷がイメージされている。
〔第1曲〕ファンファーレ
 儀式の開始を告げる前奏曲的ファンファーレ。語法様式は統合的な性格。6つの音で構成されるいくつかの旋法によって作曲され、旋法が移行すると色調が変化する。

〔第2曲〕アンティフォニー
 多重合唱等にみられる交唱語法によっている。コラール的な部分、語りの交差のような部分と独奏どうしの交わりの部分から成っている。

〔第3曲〕ホケット
 ホケットは“しゃっくり奏”“散奏”などと訳される。アジアでは、インドネシアのバリ島の「ケチャ」のような例がある。

〔第4曲〕ヘテロフォニー
 前曲が点の音楽であったのに対しこれは線の音楽。ポルタメントやメリスマを伴った旋律線が纏つきあいながら帯状に進行する。低音域に打楽器的なパルスが現れる部分もある。

〔第5曲〕フガート
 短いながらも、一応二重フーガのような構成を持つポリフォニー音楽。

〔第6曲〕パラフォニー
 和音が平行移動するパラフォニーの様式によるコラール。平行移動は6声部全体、3声部二組、2声部三組で生じる。最後は終わりを告げる強い斉唱。
(西村 朗)